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緒方院長の健康講座(呼吸器内科)

病院ニュースに掲載された緒方院長の健康講座です。

第1回 睡眠時無呼吸症候群(2006/04)

本日は今話題の睡眠時無呼吸症候群についてお話したいと思います。
睡眠時間を十分取っているのに朝から眠たくなることはありませんか?仕事中や車で運転中にウトウトしてしまうことはありませんか??このような状態は実は睡眠時無呼吸症候群という病気が原因であることが分かってきました。

睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome:SAS)とは

SASとは夜眠っている間にのどの奥が狭く詰まった状態となり、空気が通らなくなって呼吸が停止してしまう病気のことです。正確には10秒以上続く無呼吸(呼吸が全く停止する)や低呼吸(正常の半分以下に弱くなる)が1時間当たり5回以上起こるものをいいます。そのため低酸素となりいろいろな症状や命に関わる危険な合併症を引き起こしてきます。


SASの原因

一番の原因は肥満です。肥満になりますとのどの周りに脂肪がついて空気の流れを悪くします。肥満の次に多いのは、顎の形態学的な問題です。たとえば下顎の小さい人や首の短い人、上の顎が前に出ている人ものどの奥が狭くなりSASになってしまいます。扁桃腺肥大は特に子供さんのSASの原因として非常に重要です。


SASの症状

左のようにさまざまな症状が現れます。子供さんの場合は発達障害や成績低下、きれやすい性格になったりしますので御両親が気付いてあげてください。




SASの合併症

合併症もいろいろ出てきます。生活習慣病の重要な疾患ばかりです。女性の場合特に心臓病を引き起こしやすくなりますので注意が必要です。




SASの診断

スクリーニングとして自宅で夜間パルスオキシメーター検査を行い、異常が見つかれば正確な睡眠ポリソムノグラフィー検査を一泊入院で行います。この検査ではSASであるのか、SASであれば軽症・中等症・重症のどれになるのかが判明します。



SASの治療

重症度によって治療は変わってきます。中等症から重症の方は、CPAPという鼻にマスクを付けて空気を流す治療を行います。これは最も簡単で確実な治療法です。 軽症の方は、マウスピースの適応となり、アデノイドや扁桃腺が原因の場合は外科的切除が行われます。


SASの治療をきちんと行いますと、眠気がなくなり、仕事が快調にはかどります。ストレスも解消され、ストレス性脱毛の改善した方がいらっしゃいました。イビキが消えますので、家庭内でも迷惑をかけず団体旅行にも積極的に参加できます。交通事故や生活習慣病の危険からも開放されて健康的な生活が訪れてきます。どうぞ今すぐ御相談ください。

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第2回 肺の生活習慣「COPD」をご存知ですか?(2006/10)

生活習慣病は今大変注目されています。
呼吸器疾患の中ではCOPD(慢性閉塞性肺疾患)が生活習慣病の代表としてテレビや新聞、雑誌などでどんどん報道され脚光をあびています。

COPDはどんな病気?

空気の通り道である気管支や空気をためる袋である肺胞に障害が起きて、呼吸機能が低下していく病気です。気管支に炎症を起こす「慢性気管支炎」と肺胞が障害される「肺気腫」の2つがあり、以前は異なる病気として区別されていました。しかし慢性気管支炎と肺気腫は原因が同じで、両疾患の症状は重なることが多いため、10年前から慢性閉塞性肺疾患(Chronic Obstructive Pulmonary Disease)、頭文字を取ってCOPDと言うようになりました。

COPDの原因は?

タバコが主な原因です。大気汚染や有害ガス、塵埃、化学物質が原因のこともありますが、95%以上はタバコの影響で発生しています。喫煙が日常的な生活習慣となり、知らないうちに症状が進行するため「肺の生活習慣病」と呼ばれています。

COPDは増加している?

日本のCOPD患者数は約500万人にものぼります。しかし病気とは認識されずに見逃されてきました。日本の喫煙率は、男性は減少傾向にあるものの女性では増加していて総数的には横ばい状態とされ、あと20年間はCOPDの発症率は上昇すると考えられています。

COPDの診断は?

確実な診断法は「スパイロメーター」による呼吸機能検査です。息を大きく吸い込んで一気に吐き出し、肺の大きさと空気の流れを測定する機械で、もちろん当院で行うことが出来ます。この検査の特徴は早期のCOPDを発見することが出来る点です。早期発見は早期治療につながります。

COPDの治療は?

まず禁煙することが必要です。喫煙習慣のある方には禁煙指導を行います。風邪から悪化することが多いので、風邪を予防して、インフルエンザワクチンを接種します。さらにそれぞれの患者様の病態によって薬やリハビリテーション、酸素療法を取り入れています。

COPDはきちんと診断すれば予防も治療もできる病気です。そのため早期に発見することが大切になります。
どうぞお気軽に当院呼吸器科へ御相談ください。

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第3回 インフルエンザに注意が必要な季節です!(2007/01)

インフルエンザに注意が必要な季節です!
今年も本当に寒くなってきました。インフルエンザが心配な季節です。 インフルエンザについてはすでに御存知のことも多いと思いますが、今回はインフルエンザについてお話いたします。

インフルエンザはどんな病気?

インフルエンザウイルスによって起こる喉やその奥(上気道)の炎症です。1ミリメートルの1万分の1と非常に小さいウイルスでA型・B型・C型の3種類ありますが、大きな流行を起こすのはA型とB型です。毎年600万人から1200万人もの方が発病しています。人インフルエンザと鳥インフルエンザウイルスは有名ですが、実は豚や馬にも存在します。

インフルエンザはかぜとどこが違うの?

かぜを引き起こすウイルスは100種類以上あります。インフルエンザはインフルエンザウイルスが原因で、症状が重く伝染力の強い点がかぜと異なっています。かぜは接触感染で感染力はあまり強くありませんが、インフルエンザは飛沫感染ですので咳やくしゃみでウイルスが飛び散って周囲の人に感染していきます。

インフルエンザの症状は?

普通のかぜとは全く異なります。まず突然に38度から40度の高熱が出現し、強い頭痛や全身倦怠、関節痛、筋肉痛も出てきて食欲がなくなってしまいます。このような突然の高熱と全身症状がインフルエンザの特徴です。健康な大人でも動けないくらいきつくなりますので、かからないように予防することが大切です。

インフルエンザの予防は?

ワクチンが最も確実な予防法です。インフルエンザワクチンは不活化ワクチンといってウイルスは死んでいますので接種したためにインフルエンザになることはありません。ワクチンの予防効果は70〜90%と言われていて100%ではありませんが、もしかかっても重症化せずにすみますので、卵アレルギーのない方は是非お勧めします。まだお済でない方はお急ぎください。

インフルエンザの診断は?

最近インフルエンザの迅速診断が出来るようになりました。喉や鼻をこすった液でわずか15分から20分で結果が出てきます。もちろん当院でも出来ますので症状のあります方は外来に声を掛けてください。

インフルエンザの治療は?

インフルエンザの治療薬は、タミフル(内服)とリレンザ(吸入)です。A型にもB型にも有効で、今心配されている新型インフルエンザにも効くと言われています。発病後なるべく早く治療することが重要ですので、遠慮されずに受診してください。

インフルエンザは予防が第一ですが、かかってしまった時にはなるべく早く診断して治療することが大切です。どうぞお気軽に当院外来へ御相談ください。

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第4回 肺炎ワクチンをご存知でしょうか?(2007/04)

待望の春がやって来ました。暖かくなり気持ちもリラックスしてきます。
しかし油断は禁物です。暖かくなっても肺炎には注意が必要です。
今回は肺炎の予防として肺炎ワクチンについてお話いたします。

肺炎ワクチンはどんなもの?

成人の肺炎の原因として最も多い菌が肺炎球菌で、特に高齢者肺炎では約50%を占めています。その肺炎球菌による肺炎を予防できるワクチンなのです。ただしその他の菌には効果がありませんので、すべての肺炎を防ぐことは出来ません。

肺炎ワクチンが注目される理由は?

テレビやニュースで薬剤耐性菌が報道されて肺炎の怖さが知られてきました。このワクチンは耐性肺炎球菌にも効果があり、肺炎を予防する方法として注目されています。まだ日本では普及していませんが、米国では65歳以上の高齢者の半数以上がワクチンを接種しています。

どんな方が接種した方が良いの?

高齢者の方が主体です。特に慢性呼吸器疾患や心不全、腎不全、肝硬変、重症糖尿病、血液疾患、免疫不全などをお持ちの方は、肺炎にかかりやすく、もしかかると重症になりやすいのでワクチン接種の適応になります。

実際の肺炎ワクチン接種方法は?

インフルエンザワクチンとほとんど同じです。上腕の皮下に0.5 mlのワクチンを注射します。注射後は念のため30分くらい待合室で様子を観察して、気分不良がないことを確かめて帰宅していただきます。

肺炎ワクチンの安全性と副作用は?

インフルエンザワクチンと同じくらいに安全で、重篤な副作用は極めてまれとされています。副作用としては、注射部の局所症状(かゆみ、痛み、脹れ、発赤)や微熱、関節痛、筋肉痛などが挙げられます。

肺炎ワクチンの効果と費用は?

肺炎ワクチンは不活化ワクチンで、その効果は5年間持続しその後少しずつ低下します。また現時点では厚労省の通達により生涯一度しか接種できません。そして保険外治療になりますので約6000〜7000円掛かってしまいます。しかし高齢者の場合、インフルエンザワクチンと合わせて接種すれば、肺炎での入院や死亡率を減少できることが証明されています。

肺炎は危険な病気ですので予防が大切です。有効期間や費用の点で課題もありますが、肺炎ワクチンは予防として注目されています。関心のあります方は、どうぞお気軽に当院外来へ御相談ください。

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第5回 気管支喘息でお悩みの方はいらっしゃいませんか?(2007/07)

ジメジメした梅雨になりました。湿気が多く、ダニやカビも繁殖してきます。
気管支喘息(以下喘息)の方が調子を落としてしまう季節でもあります。
そこで今回は喘息についてお話したいと思います。

喘息はどんな病気?

アレルギー物質(アレルゲン)や生活環境の刺激物質などによって、空気の通り道である気管支が狭くなってしまい、その結果突然咳が出てゼーゼー、ヒューヒューいう音を伴う呼吸となり、息苦しくなる病気です。アレルギーの既往がなく大人になってから突然発症することが多いので、最初はビックリされるようです。

喘息の原因は?

原因はまだはっきり分かっていませんが、発病にはアトピー体質と室内外のアレルゲン(ダニ、カビ、ペット、花粉、薬物、食品添加物・・・)そして刺激物質(タバコ、煙、光化学スモッグ、建材の化学物質、排気ガス・・・)が影響していると考えられています。

喘息の病態は?

喘息は時々咳が出る程度の軽症から、呼吸困難を伴う重症まで様々です。そして検査でアレルゲンが特定できるアトピー型と特定できない非アトピー型に分けられます。また咳だけでゼーゼー言わない咳喘息や、運動した時だけ苦しくなる運動誘発喘息、薬剤で起こるアスピリン喘息など特殊な喘息も存在します。

喘息の診断は?

症状をお聞きして呼吸音を聴診し、血液でのアレルギー検査や肺機能検査などを行った上で総合的に判定します。心臓疾患や他の呼吸器疾患でもゼーゼー言うことがありますので、きちんと検査を行って診断しています。

喘息の治療は?

治療薬はどんどん進化して良くなっています。気管支のアレルギー炎症を改善する吸入ステロイド薬が治療の基本です。吸入ですので副作用は少なく、定期的に使用することで病態は安定してきます。症状によって内服や点滴を併用することになります。

日常生活での注意点は?

かぜを引くと調子を落としてしまいますので、体調を整えてかぜを予防することが最も大切です。さらにアレルゲンや刺激物質を避けるために生活環境の整備も重要になります。睡眠不足やストレスも影響しますので注意が必要です。もちろん定期的な診察は欠かせません。

喘息は発作を起こすと苦しくなりますが、きちんと管理すれば心配ありません。気分も湿りがちな梅雨を乗り越えて快適な生活を送るために、どうぞ当院をご利用ください。

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第6回 肺結核を忘れていませんか?(2008/01)

めっきり冷え込むようになってきました。
風邪を引きやすくなり、咳が気になる季節です。
長引く咳の中に肺結核が潜んでいることを忘れてはいませんか。
今回は最近また注目されている肺結核についてお話したいと思います。

肺結核はどんな病気?

肺結核は結核菌による肺の感染症で、人から人に感染する危険があります。結核菌は古代エジプトの時代から存在しており、ショパンやドストエフスキー、森鴎外や石川啄木ら多くの方々が結核を患っています。今なお全世界では年間約800万人の患者が発生する最大の感染症です。日本では結核患者数は徐々に減少していましたが、平成9年増加に転じ平成11年には緊急事態宣言が出されました。また減少傾向にありますが、感染症として忘れてはならない病気です。

肺結核は今なぜ怖い?

日本では肺結核に対する免疫抵抗力が低下している高齢者や糖尿病、透析、ステロイド薬使用者が増えてきました。この方たちは肺結核に感染しやすい人になります。さらにホームレスやネットカフェ難民など定期的に検診を受けられない人が増加して早期発見出来なくなっています。

肺結核の症状は?

咳、痰、血痰、発熱、胸痛や呼吸困難、全身倦怠、食欲低下と体重減少、寝汗が主な症状です。特に2週間以上続く咳は肺結核を鑑別することが必要になります。

肺結核の診断は?

胸部X線検査を行います。空洞などの特徴的な陰影が見つかれば診断は簡単ですが、初期にはX線でははっきり分からないことがありますので、痰の検査や胸部CT検査、ツベルクリン反応、気管支鏡検査も行います。最近はクォンティフェロンという新しい採血検査も出来ました。

肺結核の治療は?

結核菌には有効な抗結核薬があり、通常最初の2カ月間は4剤使用し、その後は3剤で4カ月間治療します。合計6カ月間で治療を終了することが可能になってきました。副作用に十分注意して短期間に集中して治療していきます。

肺結核が発病すれば、大切な家族や職場の人たちを危険にさらしてしまうことになります。定期的な検診はもちろんですが、長引く咳は肺結核の可能性がありますので是非病院を受診してください。早期発見、早期治療が大切です。気になる方はお気軽に声を掛けてください。

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